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誹謗中傷の慰謝料を請求されたら|無視のリスクと反論・相談先の選び方

この記事の結論

  • 誹謗中傷の慰謝料を請求されても無視は避け、まず届いた書面の種類と回答期限を確認してから内容の当否を検討します。
  • 無視した場合のリスク、名誉毀損が成立する要件の確認、示談交渉の進め方、弁護士への相談タイミング、法テラスの利用まで整理します。
  • 本記事では、届いた書面の種類を確認する/無視がすすめられない理由/対応の基本手順 を扱っています。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。削除の可否、発信者情報開示の見通し、慰謝料・損害賠償の可能性は、投稿内容・媒体・証拠・期限・権利侵害の内容などにより異なります。個別の見通しは弁護士にご相談ください。

SNSや掲示板への書き込みを理由に、ある日突然、弁護士名義の内容証明郵便や警告書、裁判所からの訴状が届くことがあります。「軽い気持ちで書いた投稿だった」「そこまでの内容ではないはず」と思っても、放置すると不利益が大きくなる可能性があります。本記事では、誹謗中傷を理由に慰謝料を請求された側の対応を段階別に解説します。

届いた書面の種類を確認する

届いた書面意味放置した場合のリスク
プロバイダからの意見照会書投稿者の特定を求める開示請求が行われている段階回答期限を過ぎると意見が反映されないまま手続きが進む
内容証明郵便・警告書相手方が裁判外で損害賠償等を求めている段階交渉の機会を失い、訴訟に移行する可能性が高まる
裁判所からの訴状・口頭弁論期日呼出状損害賠償請求訴訟が提起された段階答弁書を出さず欠席すると、相手の主張どおりの判決(欠席判決)が出るおそれ

意見照会書の段階での対応は発信者情報開示の意見照会書が届いたときの対応で詳しく解説しています。本記事では、それより後の慰謝料請求の段階を扱います。発信者情報開示請求の手続き全体の流れや相手方(請求者側)の費用感は発信者情報開示請求の費用と流れで解説しており、請求の背景を理解するうえで参考になります。

無視がすすめられない理由

  • 裁判所からの訴状を無視すると、反論の機会がないまま請求どおりの判決が確定する可能性がある
  • 判決が確定すると、給与や預金の差押えなど強制執行を受けるおそれがある
  • 裁判外の請求段階であれば、交渉により金額や条件を調整できる余地があるが、放置するとその機会を失う
  • 「身に覚えがない」場合(なりすまし・共用回線など)でも、その事情は自分から主張しない限り考慮されない

対応の基本手順

  1. 書面の差出人・請求内容・回答期限を確認し、書面と封筒を保管する
  2. 対象とされている投稿を確認し、自分の投稿かどうか、投稿の経緯・根拠を整理する
  3. 該当投稿やアカウントを慌てて削除・改変しない(証拠隠滅と受け取られたり、経緯の確認が難しくなったりするおそれがあります)
  4. 回答期限前に弁護士に相談し、反論の余地と交渉方針を検討する
  5. 相手方本人や代理人弁護士への連絡は、方針が決まってから行う

請求が認められるかを左右する主なポイント

名誉毀損等が成立する要件

民事上の名誉毀損は、投稿が特定の人の社会的評価を低下させるものであることが前提となり、事実の摘示か意見・論評か、公共性・公益目的・真実性(または真実と信じる相当な理由)の有無などが争点になります。感想や批評の範囲にとどまる投稿まで、すべてが違法になるわけではありません。

請求額が相場より過大でないか

裁判例で認められる慰謝料には一定の水準があり、裁判外の請求書に記載された金額がそのまま認められるとは限りません。金額の妥当性は、投稿内容・拡散範囲・期間などをふまえて個別に評価されます。

調査費用・弁護士費用の扱い

発信者情報開示にかかった調査費用等が損害として請求されることがありますが、どの範囲まで認められるかは事案によって判断が分かれています。

示談する場合の注意点

  • 支払額・支払方法のほか、投稿の削除、再発防止、口外禁止などの条件を書面で明確にする
  • 「刑事告訴しない」旨の条項を入れるかどうかは重要な交渉事項になる
  • 一度成立した示談のやり直しは原則として困難なため、署名前に内容を十分確認する
  • 弁護士資格のない示談代行業者に交渉を依頼することは、弁護士法72条(非弁行為の禁止)との関係で問題があるため避ける

弁護士費用が不安な場合

弁護士費用の相場は、削除・発信者情報開示・損害賠償のどれを依頼するかで異なります。まずは誹謗中傷対応の弁護士費用はいくら?費用相場まとめで目安を確認しておくと、依頼するかどうかの判断がしやすくなります。収入・資産が一定基準以下であれば、法テラスの無料法律相談・弁護士費用等の立替制度(民事法律扶助)を利用できる場合があります。また、総務省はインターネット上の誹謗中傷への対応に関する相談窓口の案内を公開しており、状況に応じた窓口を確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 請求書に書かれた金額を払わないと逮捕されますか。

A. 慰謝料請求は民事上の請求であり、支払わないこと自体で逮捕されることはありません。刑事手続き(名誉毀損罪・侮辱罪等)は別の手続きで、警察・検察が判断します。

Q2. 投稿したのは事実ですが、書いた内容も真実です。それでも支払う必要がありますか。

A. 真実性や公共性などの要件を満たせば違法性が否定される場合があります。ただし判断は専門的なため、自分だけで判断せず弁護士に相談することをおすすめします。

Q3. 回答期限までに弁護士が見つかりません。どうすればよいですか。

A. 相手方代理人に期限の猶予を申し入れることが考えられます。訴状の場合は、答弁書の提出期限や期日について裁判所に問い合わせたうえで、早急に法テラスや弁護士会の法律相談を利用してください。

Q4. 家族が契約する回線からの投稿で、自分は書いていない場合はどうすればよいですか。

A. 実際の投稿者が誰かは重要な争点です。身に覚えがない場合はその旨と根拠を整理し、安易に支払いや謝罪の約束をする前に弁護士に相談してください。

免責事項

本記事は一般的な情報提供であり、個別の法的判断は弁護士等の専門家にご相談ください。請求への具体的な対応方針や示談の可否は事案の内容によって大きく異なります。期限のある書面が届いている場合は、早めの相談をおすすめします。

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※ 削除、発信者情報開示、慰謝料・損害賠償の結果を保証するものではありません。個別の見通しは弁護士にご相談ください。

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